・勢因形顕

~臨床例①~

 

 

 勢因形顕、勢いは形によって表れる。勢いは本当は立体。三次元の脈体のこと。長短、寛窄、太細、薄厚、みんな三次元のこと。二次元で表現するものではない。触った瞬間、表面固い寸沈なくなる。尺沈沈めると固い。前後ぼやけ。ひとつは熱、熱が虚している。実しているのか。虚熱ではない。寸浮あるから。表面固い。三本指ではジーと骨の所押して保持すると細いの出てくる。この細いのは上がっていくのか、下がろうとするのか、上がりきれないのか、だから細いの感じた時、少し浮かすと分からない。下に行こうとする、上がりきれない。細くなっているのか、収斂しているのだから一つは冷え。骨の方へ沈もうとしている。裏寒証、底冷え。熱と冷え。どちらも持っている。だから当然のこと口乾く。足寒い。お風呂入って足暖かい、寝るとだんだん冷たくなる?

 

患:はい

 

院:そして今の症状は?

 

患:生理前で頭ボーとする。

 

院:脇痛くなる?

 

患:ないです。昨日下痢した。

 

院:下痢だから冷えは大間違い。下痢は虚か実かのこと。寒熱ではない。気が実しているのか。虚しているのか。気の働きで固摂がある。古摂する力ないから下痢。腰は?

 

患:あまり感じない。

 

院:足上げて腰重い?

 

患:重いです。

 

院:舌は熱のこと。塞がっているからしっかりしたものが、気が上らない。巡り悪くなっている。2番針、太衝。脈は滑、滑の中にやや弦。(鍼刺して)脈の前後出てきた。滑絞られて当然のこと上に上ってこないと。寸浮出てこないと。寸浮出てくるということによって、尺沈と寸沈の関係、陰の中の陰、陽の中の陰の関係出てこないと。

 

ス:始め裏寒と言ったのに熱を治療したのはなぜ?

 

院:熱ではない。陰中の陰、陰中の陽、それが裏寒も痰熱も実のこと。尺沈まだ細いのある、これが浮いてこないと。陰中の陰。太衝さらに瀉。細いのが太くなって阻まれているのが解放されて。裏寒だからといってその治療で考えるのではない。一つは裏寒の要素。